第10回日本ヘルスサポート学会総会・学術集会が、以下のとおり開催されました。
I. 開催趣旨
データヘルスとは、医療保険者がレセプト・健診情報等のデータ分析を行った上で、PDCAサイクルで行う、加入者の健康状態に即したより効果的・効率的な保健事業である。現在医療保険者は、基盤整備が進んだ状況のなかで組合員・扶養者、住民等の対象者に関するデータ分析を行って、それぞれが抱える健康課題に取り組む保険事業を開始している。
このデータヘルスが広く実施できるのは、情報基盤が全国ベースで確立したこと(レセプト・健診情報等のデータを分析しベストプラクティスと比較できる)、および先駆的な保健事業・ヘルスサポート事業の積み重ねがあったことが背景にある。
データヘルスを実施する医療保険者は健康保険組合、協会けんぽ、市町村国保等であるが、データヘルスは、これらの医療保険者が単独で取り組むだけでなく、雇用主・事業主との連携と外部専門業者の活用も重視されている。
医療保険者以外にも関係者との協働が必要とされ、幅広い関係者の協働、対象者の動機付け・継続的健康行動など多くの課題が、データヘルスには山積している。今回の学術集会は、データヘルスの現状と課題について、事例報告を交えて、率直な議論の場を提供し、関係者の今後の取り組みに参考となることを目的としている。
II. 総会・学術集会プログラム
◆メインテーマ
「データヘルスの現状と課題」
◆日時
2015年9月4日(金)10:00~18:00
◆会場
慶應義塾大学 三田キャンパス 北館ホール
◆大会長
松田晋哉(産業医科大学 公衆衛生学教室)
◆実行委員長
武林 亨(慶應義塾大学医学部 衛生学公衆衛生学)
ベストポスター賞受賞者はこちら 第8回学会賞表彰式の模様はこちら
1.大会長講演「データヘルスの現状と課題」 松田晋哉(産業医科大学 公衆衛生学教室)
講演資料(PDFファイル)
2.教育講演「地域・職域におけるデータヘルスの課題」
古井祐司(東京大学 政策ビジョン研究センター 健康経営研究ユニット/ヘルスケア・コミッティー株式会社)
3.ランチョンセミナー 共催:アッヴィ合同会社「データヘルスにおける労働生産性評価の意義」 藤野善久(産業医科大学医学部公衆衛生学)
4.総会
5.シンポジウム「先進事例に学ぶ、データヘルス計画を立案・実施するための方法」
「産業保健活動とデータヘルス計画」
林 剛司(株式会社日立製作所日立健康管理センタ)
「糖尿病腎症重症化予防~行政と医療連携の枠組みとアウトカム」
梅津 順子(埼玉県皆野町役場 健康福祉課)
「小規模事業所の事業主、行政機関、関係団体等との協働」
六路 恵子(全国健康保険協会保健第2 グループ)